この記事は次のような人にオススメです!
・線形代数のレポート(答案)をLaTeXで作成したい
・LaTeX指定でレポートを提出する必要があり,困っている
・毎回LaTeXのコマンドを調べるのが面倒くさい

この記事では,線形代数のレポートを作成する際に必要なコマンドを一挙に紹介していますので,行列の形や記号等が変わる度にコマンドを調べる手間を軽減できます.
おまけでLaTeXのサンプルソースファイルをご用意しました.
解析や実験レポートに関する記事も掲載していますので,そちらもご覧いただけると幸いです.


環境構築
既にLaTeXを利用する環境が整っている場合,この章はスキップしていただいて構いません.
環境構築がまだお済みでない方は,以下の記事にてオススメのツールを比較形式でご紹介しておりますので,そちらもあわせてご覧いただけると幸いです.
線形代数の主なLaTeXコマンド
早速,以下に線形代数分野で使用する主なLaTeXコマンドの一覧をまとめます.
行列
線形代数といえば,行列が欠かせませんね.行列の書き方に関するルールは,至ってシンプルなものになっており,後はそのルールに基づいて応用するだけです.
基本形
\[ \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \\ \end{pmatrix} \]
例えば,上記のような2次正方行列は以下のようなコマンドで記述できます.
\[
\begin{pmatrix}
a & b \\
c & d \\
\end{pmatrix}
\]\[ \begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 4 & 5 & 6 \\ 7 & 8 & 9 \\ \end{pmatrix} \]
上記のように3次正方行列に拡張されても,次のように必要な列と行を追加すれば,簡単に記述できます.
以下,LaTeXのコマンドは,数式を右クリック -> Show Math As -> TeX Commands で参照してください.(ソースコードを載せるとそれだけで行数が多くなってしまうので…)
カッコの形を変えてみる
通常の丸括弧ではなく,丸括弧やカク括弧,行列式等を出力したい場合があると思います.その際は,上記コマンド「pmatrix」の「p」を変えれば解決です!
上から「bmatrix」,「vmatrix」です.
\[ \begin{bmatrix} a & b \\ c & d \\ \end{bmatrix} \]
\[ \begin{vmatrix} a & b \\ c & d \\ \end{vmatrix} \]
行列の省略形(3点リーダー)
\[ A = \begin{pmatrix} a_{11} & a_{12} & \cdots & a_{1n} \\ a_{21} & a_{22} & \cdots & a_{2n} \\ \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\ a_{m1} & a_{m2} & \cdots & a_{mn} \\ \end{pmatrix} \]
教科書によく載っているアレです.私自身は,大学在学中に使用した記憶がありませんが,一応載せておきます.
掃き出し法
\[ \left (\begin{array}{ccc|ccc} 1 & 2 & 3 & 1 & 0 & 0 \\ 2 & 3 & 3 & 0 & 1 & 0 \\ 3 & 3 & 1 & 0 & 0 & 1 \\ \end{array} \right ) \xrightarrow[1 \leftrightarrow 2 ]{} \cdots \]
行列内に破線を入れる場合は,少し変則的な書き方になります.「{ccc|ccc}」が縦線を入れる場所を指定するコマンドです.
カッコの前後についている「\left」や「\right」は,行列(数式)の大きさに合わせてカッコの大きさを自動で変えてくれる“おまじない”といった認識でOKです.覚えておくと,何かと便利だと思います.
「\xrightarrow[\fbox{1} \leftrightarrow 2 ]{} \cdots」は,矢印の下に文字を書く時のコマンドです.
LaTeX サンプルソースコード
\documentclass[fleqn, 12pt]{jarticle}
\usepackage[margin=25truemm]{geometry}
\usepackage{amsmath, amssymb}
\usepackage{bm}
\begin{document}
\title{線形代数A レポート}
\maketitle
学籍番号:12345678 氏名:線形 花子 \\
\\
\textbf{問題}: \\
\\
\section{行列}
\subsection{基本形}
\[
\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \\ \end{pmatrix}
\]
\[
\begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 4 & 5 & 6 \\ 7 & 8 & 9 \\ \end{pmatrix}
\]
\subsection{カッコの形を変えてみる}
\[
\begin{bmatrix} a & b \\ c & d \\ \end{bmatrix}
\]
\[
\begin{vmatrix} a & b \\ c & d \\ \end{vmatrix}
\]
\subsection{行列の省略形(3点リーダー)}
\[
A = \begin{pmatrix} a_{11} & a_{12} & \cdots & a_{1n} \\ a_{21} & a_{22} & \cdots & a_{2n} \\ \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\ a_{m1} & a_{m2} & \cdots & a_{mn} \\ \end{pmatrix}
\]
\subsection{掃き出し法}
\[
\left(\begin{array}{ccc|ccc}
1 & 2 & 3 & 1 & 0 & 0 \\
2 & 3 & 3 & 0 & 1 & 0 \\
3 & 3 & 1 & 0 & 0 & 1
\end{array}\right) \xrightarrow[\textcircled{1} \leftrightarrow \textcircled{2} ]{} \cdots
\]
\end{document}

