理系大学生にとって,研究室配属は一大イベントと言っても過言ではないと思います.
私が実際に研究室選びで感じたこと,初めて知ったことを記事にしてみましたので,ぜひ参考にしていただければ幸いです.
【GPAはどのくらい必要?】 研究室配属に向けた1・2年次の過ごし方
言うまでもありませんが,「高いGPAを維持する」これに越したことはないと思います.所属している大学・学部・学科によって,GPAの扱い・重みに違いはありますが,研究室配属に際してGPAが多かれ少なかれ影響するかと思います.
もちろん,学生生活は “自分のために100%のリソースを費やすことのできる貴重な期間” ですから,「GPAを多少犠牲にしてでも,他に打ち込みたいことがある!」という事情があれば,そうした生き方もアリだと思います.
ただし,「GPAがあと0.1ポイント高ければ,(希望上位の)あの研究室に行けたのに…」という後悔をする可能性もあります.

学業にどれくらいの力を注ぐのかは,それぞれの熱意や価値観に依るところだと思いますので,ここでは一般論として紹介しています.
ちなみに,私は自分の興味がある(就職後に直結する可能性が高いと考える)科目は,120点を目指す心意気で頑張る(発展課題なども積極的にこなす)一方,そうでもない科目は70~80点を目指す程度に頑張っていました.
どれくらいのGPAを目指すべきか
そうは言っても,具体的な数値が無いとイメージが湧きづらく,目標も立てにくいと思いますので,私の経験則として紹介します.
注) 私が所属していた大学・学科での話であり,全てのケースに当てはまる訳ではありませんので,ご了承ください.また,GPAの最高値は4.0と仮定(換算)した場合のケースです.
・学科人気最上位,2番手の研究室:3.6 以上
・人気3位以下~中堅上位の研究室:3.2~3.5 以上
私は 3.5 前後でしたので,人気 3~5位 程度の研究室に何とか滑り込んだという感じです.
3年次の過ごし方
3年次になると,いよいよ研究室配属に向けて動きが本格化します.研究室訪問や配属希望調査などのイベントがあります.
訪問前の下調べ
研究室配属に向けては,少なくとも1ヶ所以上の研究室訪問をすることが推奨されますが,かと言って全研究室を訪問するのは現実的ではありません.
つまり,研究室訪問の前段階で希望する研究室をある程度絞り込んでおく必要があります.希望の研究室候補を挙げる際に,有益な情報を紹介します.
先輩の卒論・(修論)題目
研究室のホームページや研究室を主宰する先生の授業内容から,大まかな研究内容を推察することはできますが,必ずしも卒研生のテーマと一致するとは限りません.
配属先で行うことになる研究内容を知る上では,実際の卒論(院進学を見据える場合は,修論まで)の題目が大いに参考になります.
卒論題目のリストは,以下の経路・手段で入手できる場合が多いです.
・先輩,先生から直接もらう
・大学や学科,研究室のホームページを参照する
・大学が発行する広報誌を参照する
・卒論(修論)発表会に参加する(教職員,卒研生以外の聴講が認められる場合)
“卒業論文” そのものを参照したい場合,大学図書館のホームページから専用のデータベースにアクセスすると,閲覧できる場合があります.
ただし,卒論は一般公開の対象外になっている場合が多く,修論 あるいは 博論のみ閲覧できるケースがほとんどです.
先輩からの口コミ
これは言うまでもありませんが,実際にその研究室に所属している人でなければ分からない情報も多々あります.様々な意見や口コミを参考にすることが大切です.
研究室訪問で確認すべきこと&訪問前の準備
候補を絞ったら,いよいよ研究室訪問です! 事前にアポイントメールで訪問日程の調整をしておきましょう.
参考までに,アポイントメールのテンプレートを載せておきます.
研究室訪問の時期について,特に明確なルールが無い場合は,夏休み期間中の研究室訪問がオススメです.
・自分も先生も授業が無いため,比較的時間に余裕がある.
・他の学生に比べて早期に訪問するため,熱意のアピールに繋がる.
研究室配属に際して,自己PRが加味される場合(面接や志望理由書 など)は,早期に訪問することで熱意をアピールすることができます.
ただし,人物で判断することなく純粋なPR文のみで判断するために,志望理由書を匿名で提出しなければならないケースもあります.(大学や学科次第です)
そのような理由から,早期訪問によるPR効果が作用しないケースもあります.
また,研究室訪問の時期に明確な規定がある場合は,それに従ってください.
研究室訪問で確認すべきこと
特に「このテーマで卒業研究をしたい!」という明確な希望がある場合は,必ず研究室の先生に直接確認しておきましょう.
仮に過年度生が実際にその研究を行っていた実績があったとしても,「実は,今年からその研究を止めることにした…」という事態は起こり得ます.
その他の事項については,以下の章で紹介している研究室選びの基準(観点)を参考にしてください.
(訪問後)お礼メールも忘れずに!
研究室訪問後は,お礼メールも忘れないようにしておきましょう.
また,学生が送信したお礼メールに対して,先生から返信が来ない場合も多いです.お礼メールが届いていない可能性がある場合は注意が必要ですが,返信が来ないからといって「今日の訪問で嫌われてしまったかも…」と過度に心配する必要はありません.
研究室選びの基準
この章では,研究室選びの代表的な基準(観点)についてご紹介します.
・研究内容(テーマ)
・コアタイム(研究室単位で決められる必須の研究従事時間)
・研究室の規模(予算,設備環境)
・研究実績(学会,論文 など)
・研究室卒業生の進路
・先生の人柄(相性,価値観)
・研究室の雰囲気
「自分は,学部卒業で就職するので,研究と並行して就活に力を入れたい!」という人であれば,コアタイムや先生の人柄,研究室の雰囲気,研究室卒業生の進路を重視することになります.
一方,「大学院に進学し,積極的に論文執筆や学会発表を行いたい!」あるいは「どうしてもこの研究をやりたい!」という人であれば,研究内容,研究室の規模,研究実績を重視することになります.
Q&A
私が配属当時に抱えていた疑問などを踏まえ,よくある質問をまとめてみました.質問文をクリックすると,回答部分が展開されます.
- Q学部から大学院進学時に研究室を変更できる?
- A
事例として多くはありませんが,0ではありません.(大学によって規定等があると思いますので,直接確認してください.)
また,学生の意図しないところで,当該研究室の先生の定年退職や異動に伴い,研究室を移るケースもあります.
- Q研究室に割り当てられる予算ってどのくらい?
- A
確かに直接確認しづらい項目ですね.
KAKENのデータベース(KAKEN — 研究課題をさがす)から,科研費の交付額を調べることができます.1つの目安・参考にはなりますが,研究室の全予算が網羅的に掲載されている訳ではない(大学から交付される運営費などは,掲載されていない)ので,注意が必要です.
- Q研究室の予算ってそんなに重要なの?
- A
やはり,あるに越したことはないと思います.「自分の研究は,PCさえあれば出来る!」と当初は思っていたとしても,研究を進めていくうちに「やっぱり,あの装置が欲しい…」ということが起こり得ます.
特に,化学系の研究ともなれば,試薬や分析装置が桁違いに高額です.研究重視の人であれば,予算にも目を配った方が良いかと思います.
- Qコアタイムの相場はどのくらい?
- A
これは,研究室によってかなり幅があります.平日毎朝10時集合~週に1回程度(ゼミの時間帯がコアタイム)といった具合です.研究室によっては,全くコアタイムを設けず,随時進捗確認を行うという場合もあります.
ただし,いずれの場合であっても,週に1回程度分の研究時間では満足に活動できないので,実質的には少なくとも週2~3日以上(追い込み時期は,週3~4日以上)は研究活動に時間を費やすことになります.


