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【ネタ記事】Moodleで採用システム(求職者マイページ)を作れるのか試してみた

求職者マイページのイメージ Web開発
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 Moodle(Moodle Pty Ltdの登録商標です)でコースを管理・編集しているとき,ふと考えました.
「これ,採用システム(求職者マイページ)としても使えないだろうか?」

普段は学習管理(LMS)のために使っているMoodleですが,グループ機能や課題提出,利用制限(可視化条件)といった仕組みを少し工夫すれば,求職者マイページ風の簡易ATS(採用管理システム)としても機能しそうです.

この記事では,実際にMoodleを使って採用管理システム(求職者マイページ)を作れるのか,その可能性を検証してみました.

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一般的なATSの課題

 一般的なSaaS形式で提供されているATSでは,求職者マイページ機能込みの場合,年間契約で数十万円~百万円前後になることが多いようです.
セキュリティ設計や採用管理に欠かせない機能が豊富に盛り込まれていることを考えれば,妥当な金額かとは思いますが,高価なイメージは否めません.

Moodleの可能性

 一方,MoodleはGPLライセンス下で提供されており,ライセンス料が基本的に無料である点大きな特長です.
つまり,自社でMoodleを導入でき,かつMoodleがATSとしての機能を充足していると判断できる場合は実質的にほぼクラウド費のみで運用できるということになります.
注)ライセンスの詳細は,ご自身の責任においてご確認ください.

 今回は,そんなMoodleの可能性を模索する記事になります.Moodleのインストール方法については,この記事の対象外としますので,別途マニュアルや他のブログ記事を参考にされてください.
PHPベースのインストールウィザードもあるため,導入難易度としては比較的易しめかと思います.

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Moodleは実に高機能

 これは,よくMoodleのメリットでもあり,デメリットでもある部分として議論されていますが,Moodleは標準状態でも既に十分過ぎるほどの機能を搭載しています.「
「多機能過ぎて,全ての機能を使いこなせない」というほどです.

加えて,追加プラグインの開発コミュニティも非常に活発であり,必要なプラグインを後から追加でインストールすることも可能です.

ATS(求職者マイページ)として使えそうな機能

 本来,LMSとして開発されたMoodleですが,多くの機能は求職者マイページ機能としてもそのまま転用できそうな気がします.

コース

LMSとしては,科目毎にコースを作成するのが一般的ですが,ATSとして使うのであれば,コースをそのまま求職者マイページとして,採用年毎・募集職種毎にコースを作成すると良いでしょう

コースの例

フィードバック

 そのままアンケート回答フォームやエントリーシート提出フォームとして活用できそうです.
履歴書・ESのフォーマットを別途用意の上,課題(提出BOX)からファイルアップロードしてもらう方法も考えられます.

ES提出イメージ

グループ

 Moodleのコースでは,コース参加者を特定のグループに所属させることが可能です.グループの名称等は自由に定義でき,1人の参加者が複数のグループに所属することも可能です.
グループ名を選考ステータス(例:書類選考通過者,内定者)等にしておけば,現在どのステータスに何人の求職者がいるのか一目瞭然です.

課題

Moodleの課題モジュール内に搭載されているルーブリック評価機能を用いて,ESや面接評価を入力し,面接官や人事担当者同士で評価を共有することも可能です.

ほとんどの場合,企業秘密になる部分かと思いますので,当該課題モジュールは「学生から秘匿」モードにしておくのが良いでしょう.

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特定条件下に応じた表示の切り替え

 さらに,Moodleには利用制限(特定の条件下に応じた表示の切り替え)というマイページ機能を実装する上で,非常に強力な機能が搭載されています.

例えば,Moodleのページ機能を使って選考結果を通知する場合,以下のようなテンプレート・設定を作っておくと良いでしょう.

参加者一覧は非表示に

 Moodleの標準設定では,学生(求職者相当)ロールであっても,自分と同じコースに所属する参加者一覧を表示できてしまいます.
つまり,求職者が他の求職者の個人情報(氏名 等)を閲覧できてしまう状態です.

これは非常に危険なので,学生ロールでは参加者を非表示にしておく必要があります.
設定手順は,参加者 > (登録済みユーザのプルダウン)> パーミッション > 参加者を表示する から学生を外しておきます.

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便利な小技集

 これまで,Moodleの標準的な機能を使って求職者マイページを実装する方法をご紹介してきました.ここからは,少々マニアックな設定・機能や,追加のプラグインを使って高度なマイページを実装する方法をご紹介します.

条件外時の挙動

 Moodleの利用制限では,ユーザが条件に合致しなかった場合の可視化設定を行うことができます.デフォルトの設定では,条件に合致しなかった場合でも,コンテンツへのアクセスはできないものの,コンテンツの存在自体は表示されてしまいます

この仕様ですと,ユーザにとってあまりにも露骨になってしまいますし,表示されるコンテンツが多くなり,混乱を招く原因にもなってしまいます.

そこで,利用制限の可視化を非表示(目のアイコンクリック)にすることで,条件に合致しない場合はコンテンツの存在自体も含めて完全に非表示にすることができます.(地味ですが重要な設定です.)

フィルタコード

 ワープロソフトでいう差し込み印刷のような機能です.

例えば,以下の画像の内定者向けメッセージで,「テスト ユーザ 様とともに働ける日を社員一同心待ちにしております。」と表示されていますが,「テスト ユーザ」の部分がフィルタコードです.

フィルタコードの専用プラグインを追加でインストールし,ログイン中のユーザのフルネームを差し込み表示させたい場合は,{fullname}と入力することで,自動的に反映されます.

求職者マイページのイメージ

プラグインのインストールや仕様については,以下のリンクよりご確認ください.
プラグインの詳細

予約

 Bookingプラグインは,標準で搭載されているアンケートフォームとは異なり,定員管理を行うことができるため,企業説明会や面接日程の予約等に便利です.
こちらも,フィルタコード同様に標準搭載のモジュールではないため,管理者権限で別途追加インストールする必要があります.

プラグインのインストールや仕様については,以下のリンクよりご確認ください.
プラグインの詳細

ロールの切り替え・プレビュー

 Moodleには,強力なプレビュー機能が搭載されており,学生(求職者)からどのように画面が見えているのかを確認することができます.

方法1:ロールの切り替え

 画面右上のプロファイルアイコン > ロールを切り替える > 学生 を選択すると,学生(求職者)ロールからどのようにMoodleコースが見えているのかを確認することができます.
ロール切替ページの注釈にもあるように,実際には各ユーザの評点・活動完了等の状況が絡むため,ロール切替による表示は完璧なものではないことに注意する必要があります.

方法2:特定のユーザとしてログイン

 Moodleの管理者は,特定のユーザとしてログインすることも可能です.参加者一覧から,特定の参加(求職)者を選び,「このユーザとしてログインする」を選択します.
もちろん,操作によっては当該ユーザとしてデータを上書きすることにもなるため,特定のユーザとしてログインは必要最低限に留めるべきでしょう.(原則として,実際の求職者でログインするのではなく,テスト用のダミーユーザを作って試すべきです.)

コーポレートカラーの反映

 完全なネタ枠ですが,一般的なATSと同様に求職者マイページにコーポレートカラーを反映させることも可能です.
Moodleに管理者権限でログインし,サイト管理 > アピアランス > テーマ > Boost(歯車アイコン) > ブランド色で自由に設定することができます.

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結論

 Moodleは,元々LMSとして開発されたWebアプリケーションである以上,ATSとしてやや不向きな部分や特別な設定が必要になる部分がある点は否めませんが,無償のOSSとしてはかなりATS(求職者向けマイページ)のポテンシャルはあるのではないかと個人的には感じました.

 各種適性検査やWeb面接システムとの自動連携などは,Moodleで行うには限界があり,やはり元々ATSとして開発された有償のソリューションには敵わないという印象です.

 完全なるネタ記事ではありますが,Moodleの構造や機能を工夫すれば,簡易的な求職者マイページや応募管理環境としては十分に楽しめることが分かりました.

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