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【新卒IT就活】資格vsポートフォリオの結論 それぞれどこまで評価される?

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「IT就活を有利に進めるには,やっぱり資格? それともポートフォリオ?」

 ネットを検索すれば「基本情報くらい取っててあたりまえ VS 資格不要論」という論争もあれば,「ポートフォリオがなければ話にならない」という意見もあり,結局どちらに自分の貴重な時間を投下すべきか迷っている方も多いはずです.

私自身,就職活動ではSaaS・Web系企業から,非IT企業の社内SE職まで,業界や業種を絞らず幅広くエントリーしてきました.その過程で,応用情報技術者試験や情報処理安全確保支援士試験といった「資格」と,自ら実装・開発した「ポートフォリオ」の両方を武器に戦ってきました.

 本記事では,私が実際に複数の内定を勝ち取る過程で肌で感じた「現場のリアルな評価基準」を,実体験ベースで赤裸々に公開します.

「自分の志望企業では、何が正解なのか?」 その答えを見つけるためのロードマップとして,ぜひ参考にしていただけると幸いです.

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IT資格の「評価の境界線」はどこにある?

 IT就活において,新卒・経験者採用を問わず「資格価値あり」VS「資格価値なし(不要)」の論争が度々繰り広げられていますが,結局のところエントリーシートの評価者と面接官に大きく依存する点は否めません.
つまり,会社として・採用方針として・面接官個人のポリシーとして,資格を重要視するか否かが分かれるということです.だからこそ,前述のような論争が繰り広げられるのだと思います.元も子もない話ですが,「私の場合は資格を高く評価してもらえた」「資格なんか見向きもされなかった」という両方の体験談がある以上,自然なことだと思います.

 私自身も,資格を高く評価してくれる企業とあまり重視していない企業の両方に出会ったことがあります.個人的な経験則にはなりますが,新卒就活で応用情報以上を持っていれば,評価してくれる企業・面接官の方が多い印象です.

 結論として,「IT資格を評価してくれる企業がある限り,就活の際に資格を持っておいて少なくとも損は無い」といった位置付けです.

応用情報技術者(AP)からが本当の勝負

 ITパスポートや基本情報技術者試験の学生合格者は,比較的多くそれ単体で大きなアドバンテージとするのは難しいのが現状です.

IPAが発表している令和7年度統計情報(令和7年4月~令和8年3月実施分)によると,ITパスポート試験の令和7年度学生(大学院生・大学生)合格者数 年間累計は,約6.6万人にのぼります.[1]
同様に,基本情報技術者試験の令和7年度学生(大学院生・大学生)合格者数 年間累計は,約9千人にのぼります.[2]

一方で,応用情報技術者試験の令和7年度学生 合格者数 年間累計は僅か約1700人,情報処理安全確保支援試験に至っては約200人です. [3]

 ITパスポート~基本・応用情報の間で桁が1つ減り,基本・応用情報~高度の間で更に桁が1つ減っていることが分かります.
実際の数字上でも,学生で応用情報,高度区分まで合格している人はかなり希少な人材であることが分かります

【参考文献】
[1] 【ITパスポート試験】統計情報
[2] 統計情報(基本情報技術者試験)
[3] 統計情報(応用情報技術者試験、高度試験、情報処理安全確保支援士試験)

応用情報以上で確実に評価されるのか?

 資格がESや面接で評価されるためには,そもそも面接官が当該資格(難易度込みで)を認知していること,会社の方針・面接官個人の方針として資格を一定程度重要視していることが条件になります.
これまでの経験則,バックグラウンド,募集要項を見るに資格を重視する傾向にある企業・法人・組織は次の3つです.

インフラ企業(職種別採用でIT区分がある場合):止められないシステム.セキュリティやコンプライアンスを特に重視するため.

官公庁案件に強いSIer:官公庁入札案件では,IT有資格者を業務に従事させることができるベンダーが高く評価される傾向にあるため.(参考:官公庁入札で情報処理安全確保支援士が必須資格に?配置要件と企業が資格者を確保すべき3つの理由

官公庁(都道府県庁,サイバー犯罪捜査官):都道府県庁のIT採用は,IPA資格保持に加えて,IT実務経験が求められるケースが多いです.

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ポートフォリオの「当たり前水準」と「加点要素」

 「ポートフォリオ」と聞くと,中途・経験者採用のイメージが強いですが,近年では新卒採用においても成果物を重視する企業が増えてきました.

SaaS・Web系企業:「ポートフォリオがある」は最低水準

 ゴリゴリのSaaS・ソフトウェア開発系企業では,そもそもエントリーシートの必須項目にポートフォリオのURLやGitHubアカウントを記載する項目があり,ポートフォリオが無ければそもそも土俵にすら立てないというケースがあります.

 その上で,「●●という課題を解決するために,△△というアプリを開発しました.特に,◇◇といった理由から技術選定を行い,■■という実装に落とし込みました.」というPRが重要になります.単に「CRUDの練習としてToDoアプリを作りました」だけの場合,学習意欲の評価には繋がっても,あともう一押しという印象になってしまいます.

非IT企業のIT職志望でも,ポートフォリオを載せる価値はある

 近年では,非IT企業でも職種・部門別採用でIT枠を設け,新卒のデジタル人材を積極的に採用する傾向が増えています.特に,近年の生成AI,ノーコード・ローコード開発ツールの普及により,アプリ内製を推進している企業は増えており,自社でデジタル専任人材を採用する企業は少なくありません.

 こうした企業の場合,エントリーシートの自由記述欄にポートフォリオのURLを掲載しておくことで,採用担当者が目を通してくれる可能性があります.もちろん,載せ方に工夫は必要で無理やり載せた感のある書き方はNGですが,会社が求める人材像・志望動機・自己PRと自然に接続できる場合は載せてみるのも一つの手かもしれません.

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技術力をPRする際の注意点

 非IT企業の社内SE職を志望する際に,技術力をPRすること自体は悪いことではありませんが,1つ注意点があります.それは,「なぜそれほどの技術力がありながら,弊社を志望しているのか?」という質問への備えです.

 ITゴリゴリの学生が非IT企業を受けると,「すぐ辞めてSaaSや他のITに行ってしまうのでは? うちはそこまで志望度が高いわけではなく,併願としての意味合いが強いのでは?」と懸念される可能性があります.その結果として,「うちでは,そんなにゴリゴリコードを書くような仕事は少ないけど大丈夫?」といった質問が来ることがあります.

 このような質問が来た場合に,技術ありきではなく,技術を使った明確なビジョンを答えられるようにしておく必要があります.例えば,toCの企業を目指すのであれば,その企業の社員であると同時に顧客でもある可能性があります.そこで,「顧客としての視点,社員(商品・サービス提供企業)としての視点,情報技術者の視点という3つの視点から,お客様のニーズや現場の課題を拾い上げ,技術力に落とし込む仕事をしたいです.」といった軸の受け答えができると良いでしょう.

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まとめ

 新卒のIT就活において,「IT資格かポートフォリオか」,「資格・ポートフォリオは必要か不要か」と言った二者択一論で語れるほど単純なものではありません.
また,IT資格,ポートフォリオのどちら あるいは 両方を目指すにしても,一朝一夕にして大成するものでもありません.

 しかし,余程間違った方法をとらない限り,仮に途中で挫折したとしてもIT資格合格に向けて勉強したプロセスやアプリ開発に取り組んだプロセスの全てが無駄になる訳ではないのも事実です.
むしろ,現代において必須な専門スキルに挑戦した経験や途中まで培った知識であっても,かけがえのない財産となるでしょう.
さらに,近年では技術ブログやYouTubeなどを通して無料で学べる環境も整っています.

 必要以上に損得を考えることなく,まずは簡単に踏み出せそうな一歩から,少しずつ積み上げていくことが重要だと言えます.
私の経験則としては,IT資格もポートフォリオも両方取り組んでおいて良かった(自分の勉強としても,就活における対外的な評価としても)というのが結論です.

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